第24回読書会blue開催レポート

令和3年3月21日(日曜日)9:30~ 高志の国文学館研修室103にて[読書会blue]第24回「夜と霧」開催しました。

前回大雪で中止となったため久しぶりの開催です。

読書会blueで「夜と霧」を課題本として取り上げるのは2回目。

今回は課題本だけでなく関連本や何度か課題本を読み返して参加された方も多く、これまで以上に内容の深まった時間となりました。

話題となったのは著者:フランクルの周囲を俯瞰する力

強制収容所という過酷な環境の中でフランクルは収容者と同じ目線ではなかった。

自分を客観視することは物事を判断するときに大切なこと。

自身が困難な状況になったときこそ俯瞰力が大切ではないか。

 

「生きること」が第一優先となる収容所内のフランクルの処世術は

「自分を押し殺す」こと。

これは自分を守るときに湧き出るものであり、多くの人が大なり小なり経験している。

夜と霧には現代の私たちの生きるヒントがたくさん詰まっています。

 

ユダヤ人が強制収容所に閉じ込められている状況は現在の私たちにとっては特殊なことと思いがちです。

しかし、これが「コロナウィルス」緊急事態宣言」であったら…

今現在私たちの身に起こっていることですよね。

緊急事態宣言は「コロナが落ち着く」という前提で進めています。

人間は期限付きだと頑張れるけれども

それが過ぎたらどうなるか…

「夜と霧」には悪い方向に向かった場合のことが書かれています。

昨今のコロナ関連のニュースを見ていると決して昔の話ではないと思います。

 

新型コロナウイルスにより先行きの見えない世の中が続いています。

だからこそ、読む意味のある1冊ではないでしょうか。

他には

旧版の資料や写真が生々しく、読んで苦しかったが、参加者の意見を聞くことで苦しかった心が和らいだという方もいらっしゃいました。

これも読書会ならではの効果だと思います。

最後に、参加者の方が言葉で印象的な発言がありましたので掲載させていただきます。

 

読書会に期待するのではなく、私は読書会に何を期待するか

 

受け身で何かを期待するのではなく、自分がどう取り組むか。

この姿勢は読書会だけではなく、仕事、人生の選択、あらゆる場面において大切なことではないでしょうか。

本は年月を経て読み返すと当時は気にとめなかった箇所に気づいたり、共感できたりと新たな発見が生まれます。

それが本の魅力の一つでもあると思います。

「夜と霧」は再度読書会で取り上げたいですね!

 

小話は

・著者:ヴィクトール・E・フランクルについて

・ヒトラーの意外な一面

を紹介しました。

アウシュビッツを作った悪い人のイメージのあるヒトラーですが、実は日本にもある制度を作ったり、演説のために努力を惜しまない人物だったりと政治家として不景気のドイツの経済を底上げした人物でした。

詳細は後日ブログにて公開します。ほかの小話も貯まっているので近日アップします。汗

参加者の皆さん、ありがとうございました!

 

次回は2021年5月16日(月曜日)9:30~

課題本はエーリッヒ・フロムの「愛するということ」

皆さんの参加をお待ちしています。

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