第22回読書会blue開催レポート
令和2年8月2日(日曜日)9:30~ 富山県民会館会議室502にて[読書会blue]第22回「破船」開催しました。
今回はコロナの自粛期間を経て、人が集まる場所には久しぶりに来た方がほとんど。
リモートでは感じられない会話のテンポや共有できる面白さなど「人と直接話すことの良さ」を感じる時間となりました。
話題となったのは「リーダーシップの大切さ」
村長の誤った判断から起きた今回の惨事。情報が遮断されているとはいえ日頃から情報を収集していたり、他者の意見(奉公から帰省した者や村の行き来がある者など)に耳を傾けていれば今回の悲劇は防げたはずです。
それができなかったのは日頃から貧しい生活を強いられているから。
お船様に祈りを捧げ、略奪行為を正当化する村の封建的・閉鎖的な風習もあるでしょう。
そのような悲劇を生まないためにも、リーダーは常に情報を収集しながら他者からの意見も聞く・取り入れる・自由に意見を言える雰囲気作りをしていくことが大切ですね。
他には、
主人公:伊作が実年齢より非常に大人びており、過酷な現実を受け入れ淡々と事実を受け入れる冷静さを感じられた。
伊作の母の子どもを信じて待つこと・黙って見守ることは現代の子育てにもつながるのではないか。
輪廻転生に関する記述から個々の命より村の存続を大切にしている。
タイトルの「破船」=破滅に導く船
「お船様=良いものしか運ばない」という思い込みが今回の悲劇につながっているのではないか、など多くの意見が挙がりました。
小話は
・吉村昭について
・破船あれこれ(天然痘について・寄船について)
を紹介しました。
詳細は後日ブログに公開します。
注)撮影時のみマスクはずしてます。念のため。
参加者の皆さん、ありがとうございました。
次回は10~11月を予定しています。日程が決まり次第ブログ・facebookでお知らせします。
久しぶりの読書会。今回は「直接人と会うこと・自分の気持ちや思いを話すこと・相手の話を聞くこと」を楽しんだ方が非常に多くいらっしゃいました。
今後とも主催者として参加者の皆さんが安心して話できる空間作りに務めて参ります。