第16回読書会blue開催しました!

平成31年4月7日(日曜日)9:30〜

高志の国文学館にて[読書会blue]第16回「ハツカネズミと人間」開催しました。

課題本はスタインベックの「ハツカネズミと人間」

スタインベックが演劇を意識した初の作品となっています。

課題本を読了後、映画を見て参加された方もいらっしゃいました。

映像は自身のイメージとかけ離れていると残念な気持ちになりますが、こちらの映画は原作をほぼ忠実に再現されています。

 

読了されてからの閲覧がオススメです!

 

 

今回話題となったのは「レニーとジョージの関係」

レニーは最後まで親友だと信じ疑いませんでしたが、果たして2人の関係は親友だったのでしょうか。

 

参加者同士で自由に意見交換を行いました。

 

最悪の結末を迎える前にレニーの命を救えたのではないか、

 

ジョージは気弱な人物で、ジョージの方がレニーと一緒にいたかったのではないか、

 

意見交換の結果、

親友」と言うより「肉親」関係ではないか、という結論に至りました。(2人は親族関係ではありませんけどね)

 

肉親(親族関係ではないが、自身が頼りにしている人)という独自の見解についても、参加者からは「ふむふむ、なるほど〜」と納得の表情が伺えました。

「土地を買って農場を持つ」という夢は残念ながら叶いませんでしたが、

果たしてこの後ジョージは幸せになれたのでしょうか。

 

ジョージのエゴが招いた悲劇という意見もありましたが、これまでの経緯からジョージには疲労や精神的なストレスが溜まっていたことも今回の悲劇を招いた要因かもしれません。

 

介護していた息子を親が殺してしまうなど悲惨なニュースを時折見かけます。

果たして自分が加害者と同じ立場になったとき、ジョージと同じ気持ちを持たないと言い切れるでしょうか。

 

人の命の重さを感じる読書会でした。

レニーの姿が「アルジャーノンに花束を」のチャーリー、

過酷な状況でも夢を持ち続けることからフランクルの「夜と霧」を想起させる、など

過去の課題本と絡めた意見もありました。

 

自身の感じたことも大切ですが、本を読んできたからこそストーリー以上の内容を感じることができるのも大切な気づきですよね。

過去の課題本が本の世界を更に深く読み解くきっかけになっていると感じました。

小話は

・著者:スタインベックについて
・世界恐慌・農業不況について

話しさせていただきました。

詳細は後日ブログにてご紹介します。

参加者の皆さん、ありがとうございました!

次回は2019年6月23日(日曜日)9:30〜

課題本はフランソワーズ・サガンの「悲しみよ こんにちは」

初夏の別送地が舞台となった、季節感のある1冊を選びました。

近日中にイベントページを立ち上げます。

皆さまの参加をお待ちしています。

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