第27回読書会blue開催レポート
令和3年10月11日(日曜日)9:30~
高志の国文学館研修室103にて[読書会blue]第27回「モモ」開催しました。
今回も多くの方に参加いただきました。
課題本はミヒャエル・エンデのロングセラー「モモ」。
コロナをきっかけに生活が変わり自分自身を見つめなおした方も多いと思います。
物語の端々から感じる「生きる」とはなにか?
「時間」とはなにか?
現在の生活と併せて考えてみたいと思い、今回の課題本に選びました。
以前読んだことある方から初めて読んだ方まで様々な視点から内容がぐっと深まる時間となりました。

参加者からの感想をいくつか紹介します。
ファンタジー要素の多い作品。これは何人かの方が挙げてました)
身につまされた、考えさせられる内容だった。
道路掃除夫ベッポの言葉が自身の悩んでいる箇所に引っかかった。
言葉の節々に刺さる言葉が多い。
モモは好みのファンタジーではないが、
モモが出版された当時の時代背景を考えると戦後の復興のなかで生
3章からの展開がスピーディ。タイトルの対比が面白い。
一人ひとり持っている・感じている時間がう。(例えばモモ:
どれが成功かは自分が決めること。自分の尺度で判断する。
最近ふれたものにはない素敵な世界。
時間の源、花や音楽、人間にとってとても大事なもの。考え方ではなくて、感じ方が人間を決める。
星の時間は人生の機転となるところ。
灰色の男たちの煙で病気になるというのは時代背景を踏まえてエンデは達観したのではないか。
場面としては時間の花、マイスター・ホラとモモの会話のシーン、ベッポの言葉、カシオペイアの活躍と言葉が強く心に残った方が多かったです。

ほかには、
探検家と冒険家の違い(探検家:指名・目的がある/冒険家:目的がない)から作者が意図的にモモを動かしたのではないか。
作品の書かれた当時の東ドイツと西ドイツの違いが現れているのではないか、
カシオペイア(カシオペイアがかわいい…!)
など参加者の意見からさらに多彩な話題が飛び出す時間となりました。


小話は
・著者:ミヒャエル・エンデについて
・「モモ」裏話
を紹介しました。
ミヒャエル・エンデってどんな人?というのはもちろん、
こちらは後日ブログにて公開します。
参加者の皆さん、ありがとうございました!
次回は2021年12月19日(日曜日)9:30~
課題本は安部公房の「砂の女」
さらさらとした砂の中に潜むのは欲求なのか、それとも…。
非常にミステリアスな1冊です。
皆さんの参加をお待ちしています。