第5回読書会blue開催レポート
平成29年6月24日9:30~
高志の国文学館にて
読書会blue第5回
「アルジャーノンに花束を」
開催しました。
1966年に出版されて以来、
多くの人に愛される
ダニエル・キイスの名作です。
自己紹介を終えてから読書会に入ります。
新規の方ももちろんですが、
最近はリピーターさんが
徐々に増えています。
主催者として非常に嬉しいことです。
ありがたや。
知的障害の方と接している方も
いらっしゃったので、
今回の課題本のイメージが
尚更抱きやすかったと思います。
読書会blueでは、
毎回課題本に関する小話を
お話ししています。
今回は
・著者 ダニエル・キイスについて
・出版当時のアメリカの時代背景について
を話しさせていただきました。
(近日ブログに掲載予定)
利口になりたいと願い続け、
手術によって常人以上の知能を
手に入れた主人公:チャーリィ
常人以上の知能を得て
彼が手に入れたものは
友人でもなく、名誉でもない。
孤独でした。
チャーリィは手術を施して
天才となりましたが
以前の記憶がなくなったわけでは
ないんですよね。
頭が良くなること=幸せではない
という認識は全員共通していました。
・主人公が知的障害者→超天才になる話 その両極端を見せたかったのではないか。
・アルジャーノンの存在 知能が上がるにつれて思いが変化している。
最初は「ネズミがこんなにかしこいとはおもってなかった(チャーリィ談)」の通り尊敬からはじまっている。
・チャーリィらしさとは何か 知識をたくさん得ることによってかつての純粋な、笑顔の絶えないチャーリィがいなくなってしまっている。
チャーリィの家族の話にもなりました。
・父親は本当に気付いていなかったのか。
(あえて声をかけなかったのではないか)
・母親の影響・存在の大きさ。
どんなにひどいことをされても、例え結果として認められなくても、それでもチャーリィにとってはたった1人の「おかあさん」
そんななか、彼が求めたものが
「居場所」です。
過去も現在もひっくるめて
自分を受け入れてくれるところ、
自分らしくいられるところ、
チャーリィは
ずっと探していたのだと思います。
話を進めていくうちに、
いつのまにか
デリケートな内容を語れる空気が
生まれていました。
誰かが話す、みんなで静かに聞く、
まさに傾聴、ですね。
本を通して本音を語りあう時間でした。
参加者のみなさん、ありがとうございました!
次回は8月26日(土曜日)9:30~
課題本は三島由紀夫の「潮騒」です。
みなさんの参加をお待ちしています。
案内はこちらhttps://dokusho-toyama.blue/2017/06/29/shiosai/
ついしん:平日夜に読書会を行います。
課題本は今回と同じく
「アルジャーノンに花束を」です。
こちらは平日にもやってほしい、という
要望を受けて企画しました。
こちらもどうぞよろしくお願いします。
平日の読書会の案内はこちらhttps://dokusho-toyama.blue/2017/06/29/5-5-flower-of-algernon/