クリスマスの由来と「クリスマス・キャロル」
2016年12月24日
第2回読書会blue
「クリスマス・キャロル」を
行なった際にクリスマスの語源や由来、
舞台となった
イギリスのクリスマスについて
お話しさせていただきました。
当日話した内容を更に濃く、
加筆してご紹介します。(長文です)
クリスマスと「クリスマス・キャロル」を
更に詳しく知るきっかけに
していただけたらと思います。
↑かれこれブログに3回くらい登場してる赤帽の人
・クリスマスの由来
そもそもクリスマスって
どういう日なのでしょう。
クリスマスとは…
イエス・キリストの降誕を
記念する祝日です。
降誕(こうたん)とは、聖人・偉人などがこの世に生まれることをいいます。
よく誕生日と言われていますが、
イエス・キリストの正確な誕生日は
分かっていません。
12月25日という日になったのは、
ローマ時代から続くミトラ教の
日本の冬至にあたる日が由来だそうです。
イエス・キリストが
この世に生まれたことを
「お祝いする日」なのですね。
日本で定着したきっかけは
1926年12月25日。
大正天皇が崩御され、休日となったことで
クリスマスの習慣が広く普及しました。
1948年、国民の祝日に関する法律の施行
により休日ではなくなりましたが、
年中行事として
現在まで定着しています。
さて、誰もが知っているクリスマスですが、
その語源はご存知でしょうか。
クリスマス Christmasの語源は
Christ(キリスト)+Mass(ミサ)
海外の映画やドラマでクリスマス・イヴに
家族で教会に行くシーンを見たことが
ある方も多いのではないでしょうか。
クリスマスがどんな日か分かったところで、
「クリスマス・キャロル」の舞台である
1840年代のイギリスのクリスマスを
見ていきましょう。
・「クリスマス・キャロル」
のクリスマス
クリスマスを祝う文化が
ドイツからヨーロッパ全土に広がったのは
1813年ごろから。
当初は上流階級にしか浸透していませんでした。
クリスマスが一般庶民に
広く知られるようになったのは1848年。
ロンドン・イラストレーション
・ニュース紙のクリスマス特集に
イギリス王室の
ヴィクトリア女王夫妻と子どもたちが
ウィンザー城内でクリスマスツリーを囲む
イラストが掲載されたことに起因します。
↑当時オーナメントはなく、蝋燭と燭台を木に引っ掛けて
飾っています。
これをきっかけに一般庶民にもクリスマスを
祝う文化が広く浸透しました。
「クリスマス・キャロル」の
作中に出てくる
クリスマス・プディング(写真下)も
このヴィクトリア女王のご主人、
アルバート公の好物で
宮中のデザートとして
採用されたことから、
イギリスのクリスマスに
欠かせないデザートとして
定着したそうです。
「クリスマス・キャロル」の主人公、
スクルージが見たクリスマスの食卓は
このような感じだったのでしょうね。
実はヴィクトリア女王、
純白のウェデングドレスを
流行らせた方でもあります。
自身の結婚式で
白いウェデングドレスを
着用したことで
「ウェデングドレス=白」
というイメージが定着したそうです。
こんなところにも流行りを
作ってしまうとは…
イギリス王室の影響絶大です(´・ω・`)
王室はそれだけ一般庶民にとって
憧れの存在だったのですね。
ちょこっと知識があると
本の世界が更に楽しめます。
「クリスマス・キャロル」を読む際に
ご活用くださいませ(・Д・)ノ
「クリスマス・キャロル」を読みたくなったらこちら→http://www.aozora.gr.jp/cards/000914/files/4328_8144.html
(青空文庫に飛びます)